当院の治療内容
当院で行っている治療(井上系経絡治療)は、無痛でリズムのある治療を特徴としています。加えて、脈診と問診により診断をしますので、いかに良くなって頂くかを考えることが得意です。
1. 問 診 【 所要時間 : 初診は20分ほどです。 】
当院で行う治療(経絡治療といいます)は、脈診と問診を中心とした診断を行っています。これにより、おひとりおひとりの病態像をつかみ、治療の基準としております。
(1) 主訴を伺います
[ いつから ]
いつごろから症状があるかを伺うことで、お身体の消耗ぐあいを想定します。また、どの季節に発症したかにより、苦手な季節も考えるようにしております。
[ どこが ]
お身体の上下左右前後の痛みや症状を比較します。たとえば、上半身の症状でも、下半身も診させていただくようにしています。痛い所だけ手当てをするのではなく、全体のバランスを考えたいからです。
[ どの様に ]
例えば同じ肩こりでも原因によってこり方が違います。ですから、どの様な症状かも治療には重要な情報となります。
[ いつ ]
朝昼晩の変化を伺います。症状には日中の変動がつきものだからです。
(2) 大小便食事睡眠などの体調を伺います
大小便食事睡眠は基本的な生理現象であり、最も体調を表すものです。ですから、これらの好転が無ければ、主訴症状の根本的な改善は無いと考えております。
(また、仕事や家庭環境などに問題が有ればストレスなどで症状の改善も遅れがちになります。こちらから伺うことは控えておりますが、ご相談に応じております。秘密は厳守いたしますのでご安心ください。)
(3) その他情報
[ 薬の摂取 ]
どんなお薬を飲まれているかを伺うことも有ります。それにより治療内容を検討し、最大限にお薬の効果が出るようにしたいからです。
2. 脈 診 【所要時間 : 20秒ほどです。】
(1) 脈診の種類
当院における治療(井上系経絡治療)の脈診は、現在、日本(おそらく中国も含めて)の東洋医学的脈診の中で最も精密な脈診のひとつです。両手首の動脈を診る方法で20秒に満たない診断時間ですが、以下の脈診を同時に行います。
脈状診(人迎気口診)
脈の浮き沈みや密度、拍動のリズムや一呼吸あたりの拍動数などを診て、身体の血のめぐりを判定します。
比較脈診(六部定位診)
左右の脈の強弱を比較し、どの場所(経路)に変調をきたしているかを判定します。
3. 手足のツボに鍼をします 【所要時間 : 30秒】
診断(證≪しょう≫といいます)がついたら、先ず手足の経路(血のめぐりの筋道)のツボに細く浅い鍼をします。これは、手足の浅いところと身体の深いところは関係しあっている理論によります。
4. お腹へ灸をすえます 【所要時間 : 5分】
お腹を温めやわらかくするためにお灸をすえます。これは知熱灸といって熱くなったら取るお灸です。加えて、足などに症状がある場合はお腹から足にかけて治療をします。
5. 肩へ施術をします 【所要時間 : 5分】
リズミカルに細かくたくさん鍼をする散鍼≪さんしん≫という方法を使って、首、肩から背中にかけてのコリを取っていきます。さらに硬い所には知熱灸をしてゆるめていきます。
6. 腰へ施術をします 【所要時間 : 5分】
散鍼と知熱灸をすえて腰全体の血のめぐりを良くします。症状によっては、少しの時間だけ鍼を刺したままにする場合もありますが、刺す痛みを感じることはほとんどありません。最後に鍼で皮膚をさする皮膚鍼≪ひふしん≫を行います。